トイレ
物心ついてから食べるものも着るものも住む家も随分変わった。そんな変化の中でダントツは便所と思っている。子供の頃便所へ行くのは怖かった。特に田舎のばあちゃんちで泊まったりしたら、夜は大変である。催す度に祖母を起こして・・・となる。手を洗う水も、今みたいに水道なんてない。軒下に吊るされた水入れの先を手で押して水を出す。それで洗う。大の後始末はA4くらいの大きさに切った新聞紙が箱に入っていて、それを揉んで柔らかくして使う。子供の頃その新聞紙を切るのが私の役目だった。今みたいに水洗便所なんてあろう筈もなく、「おつり」がくる便所が主流。おつりが来るとはうまい表現だと思う。今の若い人には何のコッタと思うだろうな~。もうひとつ、便所へ入った時のあのツンと鼻にくるアンモニアの臭いは堪らない。そんな便所を体験した私には今の我が家のトイレは天国みたいな場所。しゃがんでおつりが来るどころか椅子に座って用がたせる。おまけに冬は便座が暖かい。しかもおしりまで洗ってくれる。その洗い方も凝っている。ノズルの位置も変わるしムーブまでしてくれる。脱臭もするし乾かしてもくれる。紙は柔らかだし・・・もう感動としか言いようがない。
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