禁煙
タバコを吸い出したのはハタチくらいからと記憶する。まだ学生の分際だった。当時の家計簿を見たらハイライトが70円と書いてあった。ちなみに今幾らするのか知らない。友達が吸っているのを見てかっこいいな・・・と思った。始めは咳き込んだが段々慣れてきて本数も増えていった。それでも学生の時は親の仕送りで生活していたので、セーブしていた。就職してからは一気に増えて、ピークは会社で20本、家に帰ってから20本と二箱吸う期間が10年は続いた。
結婚しても子供が出来ても吸っていたから、今思うと随分無責任な行動だったと反省している。当時はまだ副流煙の健康被害についてやかましくなかった。世間でそれが話題になり出し、自身も肺がんが怖くなって禁煙しようと思った。しかし長年染み付いたニコチンは思いの他禁煙に抵抗した。
アメリカの作家マークトウェインの言葉「禁煙ほど簡単なものはない。私などもう何十回と禁煙した」の言葉どおり、私も”Try and Failure”を何度経験しただろうか。CMでお馴染みの「私はこれで会社を辞めました」の禁煙パイポはまだこの世になかった。
何回目の挑戦で成功したのか今はもう覚えていないが、禁煙して一ヶ月経ち、三ヶ月経ち、半年過ぎてついに一年経った。さすがにもうニコチンは体外に排出された。
禁煙してから気が付いた。とにかく風邪を引かなくなった。喫煙中はタバコの吸い過ぎで喉が痛くなったら、すぐに風邪を引いていた。その頃から始めたジョギングも風邪引き防止に役立っていたようだ。それから今日に至るまで風邪を引いたのは2~3回である。禁煙さま様である。
もう20年以上も経つのに、タバコを吸っている夢をいまだに時々見る。【禁煙した筈なのにまた吸ってしまった】と痛く反省中に目が覚める。私にとって長年の禁煙挑戦がいかに大変だったかを物語る。
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