赤間神宮
下関市阿弥陀町にある神宮
神宮と言うからには天皇と関係がある神社。それもそのはず安徳天皇をお祀りする。
1185年3月24日源平壇ノ浦合戦に入水せられた御八歳なる御幼帝をまつる天皇社にして、下関の古名なる赤間関にちなみて赤間神宮と宣下せらる。
境内に耳なし芳一で有名な「芳一堂」がある。
その昔、この阿弥陀時(現・赤間神社)に芳一といへる琵琶法師あり。
夜毎に平家の亡霊来たり、いづくへともなく芳一を誘い出けるを、ある夜、番僧これを見、あと追いければ、やがて行く程に平家一門の墓前に端坐し一心不乱に壇ノ浦の秘曲を奏す。
あたりはと見れば数知れぬ鬼火の飛び往うあり。その状、芳一はこの世の人とも思えぬ凄惨な形相なり。
さすがの番僧、愕然として和尚に告ぐれ一山たちまち驚き、こは平家の怨霊、芳一を誘いて八つ裂きにせんとはするぞとて、自ら芳一の顔手足に般若心経を書きつけるほどに、不思議やその夜半、亡霊の亦来りて芳一の名を呼べども答えず、見れども姿なし、暗夜に見えたるは只両耳のみ。
遂に取り去って何処となく消え失せにけるとど。是より人呼びて耳なし芳一とは謂うなり。
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