郷照寺
郷照寺の境内に、新しい神社ができた。
■ 女性乃守護神 淡島大明神
江戸時代初めの頃、讃岐国でいろんな病気が流行し、お産の後に体をこわす女性がたくさん出たり災いが続きました。
そこで高野山の偉いお坊さん”以空上人”に相談しますと、以空上人が郷照寺を訪れ「このお寺をお参りする女性たちが丈夫に健康で幸せな生活ができますように、良い縁に恵まれ子供が授かり、安産で生まれますように」と誓願をなされ「加太」というところの淡島からご本尊を勧助されて、この淡島明神堂をお造りになりました。
そうして淡島様は多くの女性の守護神となりました。
足利時代、この郷照寺に臨阿(リンア)という優しく詩歌の上手なお坊さんがおりました。
ある日、犬に追われ傷ついた狸を助けお寺で育てます。しかしこの臨阿さんはお殿様(細川頼之公)と一緒に都へ帰っていきました。
やがて飢饉や兵禍が起こり、悪者達がこのお寺を襲います。狸は傷つきながらもいろんな知恵を出し、必死で守りました。
それを見て周辺の人々もこのお大師様の霊跡を守ろうと頑張り、霊場を守ることができました。
そんな事から狸は「常盤明神」と呼ばれ、郷照寺を守る神社のひとつとなりました。
■ 釣り鐘と龍神さま
江戸時代、この郷照寺の釣り鐘が割れて鳴らなくなり和尚さんは大変困りました。
ちょうどその折、大阪・堺からお遍路に来ていた腕の良い鋳物師に直してもらうことになりました。
その時、鐘を鋳なおす材料にと山に蓄えていた沢山の銅鏡を運んでくれたお爺さんがいたのですが、お礼を言おうとしたらいつの間にか姿が見えなくなりました。
その銅鏡のあった所は川津の山だった事から、お爺さんは春日の明神さまだろうとみんなで噂しあいました。
鏡を入れて造り直した鐘はとても良い音で鳴り、遠く対岸の本州まで聞こえ、その音色に誘われて龍神が現れたそうです。
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