インドネシア旅(バロンの踊り)
バリ島観光は到着の翌日「バロンダンス」鑑賞から始まった。
舞台でのダンス披露と聞いて、てっきり夕方か夜になって開幕するのかと思ったら、
午前9時開演と言う。
えっ~そんなに早くから???
↓ 会場入口
↓ 入場チケット
上演時間も約1時間と舞台劇としては短い。
「バロン」とは獅子の姿をした聖獣で良い魂を表す動物。
このバロンと、魔女が変身した悪い魂を表す動物・ランダ とが主役となって、
”ガメラン”と言うバリ島独特の楽器が奏でる音・・・
楽 に乗ってダンスは繰り広げられる。
もともとこのダンス、災いから守る為の儀式として行われてきたそうで、人の心にある善と悪の戦いをテーマにしていて、
『この世には善と悪が永久に存在するが、惑わされる事なく調和を保っていきましょう。』
という思いが込められていると言う。
バロンとランダがこの踊りの中で、いかに戦っているかを表わし、どちらの勝利もないままに終る。
現在でも各村々で神聖な儀式として寺院のお祭りなどで行われているらしい。
人の心に善と悪がある事は明白、
だが、その悪の存在を真っ向から主役に取り上げているのは、何故か新鮮さを感じた。
劇の中で役者がしゃべる言葉が分からなくても、観光客用に見やすくコミカルにアレンジされたものとなっている。
↓ 石畳の舞台
↓ 舞台左側にあるガメラン演奏場
バロン・ダンスと並んで名高いケチャック・ダンスでもそうだが、バリ島の伝統舞踊では「猿」が重要な役割りを果たす。
猿はあるときは神のメッセンジャーであり、神の味方として悪とも戦う。
日本の神話でも、皇孫ニニギのミコトが天から降りてくる前に、その道であらかじめ待っていて先導役を務めたのが猿田彦大神。「猿」の文字が入っている。
私は申年、おおいに気を良くした。
↓ まずはバロンが奥から登場
↓ 物語前の歓迎の踊りと喜劇
踊りは7段階に分れており、入口でもらった日本語版説明書によると、
・ 一幕
二人の召使いが現れます。
この日サデワ王子は、バタリ・ドルガという死神のいけにえとして捧げられる運命にありました。
王子の母親・女王に仕える2人の召使いの前に、死神の使い(魔女)が現れ、王子が死神の生贄になる事を伝えます。
魔女が去った後、召使いはサデワの国の首相に生贄にならぬよう助けを求めます。
↓ 召使いの踊り
・ 二幕
首相と女王が現われます。
女王は王子がいけにえにされるのをとても悲しがっております。
そこへ魔女が現れ、魔女は女王の気が変るのを恐れ呪いをかけて、王子を生贄にする様首相に命じさせます。
↓ 首相と家来
・ 三幕
首相は、サデワ王子を自分の息子の様に愛しており、女王の命令に背こうとします。
魔女はこれに気づき、首相にも呪いをかけて王子を死神の住んでいる家の前に縛り付けさせます。
・ 四幕
シヴァの神様が現れます。
神様は王子が木にしばりつけられているのを見て哀れみを持ち、王子を不死身にします。
↓ シヴァ神
・ 五幕
死神が現われます。
王子を見て、早く生贄の儀式にとりかかりたいと思いますが、王子が不死身の身体になっているのを知り、自分の敗北を認めます。
死神は王子に自分を殺してくれる様に頼み、死神は天国へ行けました。
↓ 死神(中央)
・ 六幕
死神の弟子だったカレカは、同じ様に天国に行きたいと望み、王子に殺してくれるよう願いましたが、王子はこれに同意しません。
そこで、カレカは巨大な動物や鳥に変身して王子と戦いますが、いづれも負けてしまいます。
カレカは最後の力をふりしぼって悪魔の女王であるランダに変身します。
王子はこのままではランダにかなわないと知り、真実の神のバロン゙に変身します。
ランダとバロンの力は対等で決着がつかず、バロンは助けを求めます。
・ 七幕
味方が来て戦いますが、ランダの魔法にかかり、ランダに対する怒りを全て自分たちに向けてしまいます。
バロンはこれを見てランダのかけた魔法を取り除きますが、結局はランダとバロンの終りなき戦いになります。
↓ 自分を刺すバロンの助け
踊りが終った後、お寺の僧たちが代りに生贄を捧げ、又踊っていた人たちには
清めた水をふリかけ、舞台は終焉した。
↓ 日本語版説明書
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