インドネシア旅(ペンジョール)
ガイドのハニーさんが最初に教えてくれたものは「ペンジョール」。
↑ バリ島の各家の門口に立てられている竹の飾りがペンジョール。
ガルンガン祭礼期間中に、神々と共にご先祖様をお迎えするために立てられるとか。
日本の七夕飾りに似ていて、それと無関係ではなさそうだ。
七夕はその昔、お盆に関係があった。
七夕(たなばた)は棚機(たなばた)とも棚幡とも書き、故人をお迎えするため精霊棚と
その棚に安置する幡(ばん)をそろえる日でもあり、七日の夕方からそれを行ったため
棚幡がいつしか七夕と呼ばれるようになったとも。
従い、七夕の竹飾りはお盆に関係していて、亡くなった人の魂をお迎えすると言う意味で
ペンジョールがガルンガン期間中にご先祖様の魂をお迎えするのと似ている。
バリ・ヒンドゥー教にはたくさんの祭礼日や祝日があり、210日ごとにやってくるのがガルンガン。
ガルンガンは善であるダルマが悪アダルマに勝利した記念日の祝日で、神々や祖先の霊、また自然霊が地上の寺院に降り立つ日とされている。
この日には人々は祈りをささげてお供え物をしますが、祖先の霊が帰ってくるということから日本のお盆に通じるところもある祭礼。
ペンジョールは、写真の如く弓状に先をしならせた長い竹竿と椰子の葉を飾りつける。
以下ペンジョールについてネットから。
山岳信仰のあるバリでは、神々は“山”いるものと考えられてきた。
ペンジョールは、天と地をつなぐ龍を表しているという説と、山を象徴する説がある。
訪れた神々を手厚くもてなし、1年の豊作を祈願したことには違いない。
ことの起源は、16世紀半ばに活躍した高僧ニラルタに由来するといわれている。
この地上にある生活に必要なものは、すべて神が創造した神からの授かりものと考え、感謝の意味を込めて、大地からの恵みの作物、果物、稲、砂糖キビなど、収穫の一部を供える。
先端には、ポロサンや花をつけ、椰子の葉を見事に細工したサンピアンを飾る。
祝い事の日には、サンピアンはつけない。
また、供物を置く場所として、ペンジョールの足もとにサンガ(祭壇)も取り付けられる。
竹の長さや装飾は、地域によって違う。
特にウブド地域は豪華で、竹は太く長く、割とデザインが統一されている。
他の地域は、まったく質素なものだ。
シンガラジャ地方は、まさに七夕飾りと同じだ。
ペンジョールは、ガルンガン、オダラン、田んぼの儀礼、地霊儀礼の日にも立てられる。
現代では、独立記念の催しものなどの祝い事の日にも掲げられ、これはペンジョール・ヤヤサンと言われている。
ペンジョールが2本立っているのは、この家で、結婚儀礼があり家族が増えたということを神々に知らせるためだ。
家庭内の祝い事まで外部に分かるとは面白い。
言い忘れたがバリ島にはヒンドゥー教徒が圧倒的に多い。ガイドのハニーさんもそう。
次の観光先、ジョグジャカルタはイスラム教徒の島、だからジョグジャカルタでは
このペンジョール、どこにも見当たらなかった。
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