峠の麺処『江洲の花』
日本蕎麦を出す店は沖縄では珍しい。
このお店、たまたま店の前を通るか、誰かに教えてもらはなければ決してたどり着けない店である。
その名も「峠の麺処 江洲の花」、大宜味産のソバを使用しているとか。
お店はソバを作るじいさんとひたすら天ぷらを揚げるばあさんの二人だけで切盛りしている。
一日限定30食とか決めているらしく、土日は予約なしでは決して入れない。
私が行った日も、7~8席しかないテーブルのほとんどに予約席の札が立っていた。
幸いこの日は平日で、それも12時前だったので予約せずに入れた。
後から予約なしで来た人に、ばあさん曰く「一時間くらいは待ってもらいますが、それでもいいですか?」と。
はっきりキチンと待ち時間まで伝えるのは何故か新鮮な感じがして、微笑ましい。
ソバはじいさんが客の顔を見てから作るので、その間、ばあさんが揚げた天ぷらを次から次へと持ってくる。
ヨモギの葉,ゴボウ,もずく,ニンジン,ゴーヤ,もやし 等々野菜の天ぷらばかり。
ざるそばが出てくる頃にはいいかげんお腹がいっぱいになってきた。
ソバを食べ終わっても相変わらず天ぷらが出てくるので「もうお腹いっぱい」とお断りして店を出た。
お会計は一人千円也。
店を出たらばあさんが追いかけてきて、「残りの天ぷら代わりです」と小麦粉一袋をくれた。
「これで天ぷら作って下さい」と。こんな店、生まれて初めて。
店の中にこんな暖簾、なかなか良い。
今やらねばいつできる わしがやらねば誰がやる。
じいさん、ばあさん呼ばわりしたが、私よりずっと若い事は確か。
ごめんなさい~。
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