八十場(やそば)
「やそば」は八十八、八十蘇場、八十場、弥蘇場とも表記される。
古くは野澤井と呼ばれた。
やそばと言えばところてんで有名な場所。
お店を経営するのは清水(きよみず)屋で江戸時代の明和元年(ab.200年前)創業というから相当古い。
店のすぐ隣に泉があり、そこに湧き水が噴き出している。
景行天皇の御代に「悪魚退治」と言う伝説があり、悪魚の毒にあてられた日本 武尊と八十八名の武士は神童の捧げたやそばの水により蘇生したと伝えられ、それ以来この湧泉は「八十八の清水」と呼ばれるようになった。
清水屋の屋号はこの伝説から由来するのであろう。
池の横に地蔵堂がある。本尊は弥蘇場地蔵蔵菩薩で四国八十八箇所番外札所。
↓ 地蔵堂
そこで毎年7月の第3日曜日に「流水灌頂(ながれかんじょう)」という行事が行われている。
ちなみに「流水灌頂」とは、 出産で死んだ女性の霊をとむらうために、橋畔や水辺に棒を立てて赤い布を張り、通行人に水をかけてもらう仏説に基づく習俗。
布の色があせると亡霊が成仏できるという。
地方によっては水死者のためなどにも行い、供養の仕方にも違いがある。
ここの地蔵堂で行われる流水灌頂は古くから続く風習と言われ、水の災難で亡くなられた方なども供養される。
泉に仮塔婆を置いてお地蔵さんに八十場の霊水を注ぐ。
七十九番札所・高照院の住職らが本堂でお勤めの後、お地蔵さんに水を注ぎ、続いて地元の皆さんが水を注ぎ供養する。
昔は日本中で見られた風習だったそうだが、今でも残っているのは非常に貴重で先祖供養や家内安全などを祈る庶民の思いが引き継がれたかたち。
その地蔵堂の縁で寝そべるキリンを発見 ↓
↓ 何とお堂の中にはお経を読むキリンもいてビックリ
いやはや・・・こんな発想、誰が考えるのでしょう?
このキリンは坂出出身の造形作家・岡山富男氏の作品。
いろいろなポーズをしたキリンが坂出市を中心にあちこちに置かれている。
去年だったか?鳥インフルエンザが流行った時、四国水族館のペンギンも隔離されその空っぽの水槽にキリンがいた。
面白い!
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