86番札所 志度寺
さて次は86番・志度寺へ。
山門にどでかいわらじが奉納されている。写真右が本堂。
推古天皇33年(625)の年に薗子という尼が霊木で本尊を彫り、お堂を建てたのが
この寺の始まりです。
その後、天武天皇10年(681)の年に藤原不比等が妻である海女の墓を建立して「死度道場」
と名付けました。
補陀落渡海(ふだらくとかい)とは、南方海上にあるといわれる
観音様の住む山(補陀落浄土)への往生を願い、その地を目ざし
て小舟で海を渡ろうとする信仰・修行のことです。
当伽藍は観音様の浄土として古来より信仰され、後白河法皇撰「梁
塵秘抄(りょうじんひしょう」に載る霊験所です。本尊十一面観
音像は観音様の御自作で、藤原不比等が「死度(死渡)道場」と
名づけたことや、冥途から生き返って志度寺を修復する人びとの
物語が志度寺縁起として伝わります。「志渡寺」とも表記される史
実から、蘇生信仰につながる観音信仰、つまり「死に渡る」「彼岸
に渡る」の願いが寺名となり、補陀落渡海との深い関係が考えら
れることに由来する印文です。
◆文字を使い補陀落渡海の情景を表現しました。
補を太陽、陀の文字で観音菩薩を描き、落渡海は大海原をイメー
ジしています。
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