宇夫階神社の宮司の息子がやっているうどん屋。鳥居をくぐって、境内に車を乗り入れ、うぶしなと書かれたのれんをくぐる。
たまたま神社へ参拝に来た客か見つけるか、口コミで知らなければこのうどん屋はわからない。
階段を上り、のれんをくぐってうす暗い土間を抜けると店の入り口に出る。中は、8人くらいしか座れそうもないテーブルと、壁に4~5人しか座れそうもないカウンター席だけ。
テレビか新聞で紹介されたのか、知名度が上がってお客が増えてきた。それでか土間にも細長い机と椅子が用意され、追加で十数人は座れるようになっていた。
この日は11時過ぎに行ったが、店内も土間席もほぼ満席。回転の速いうどん屋ゆえ、少し待ったら店内に座れた。
ここの名物は「宮うどん」、神様への供物のお下がり、お餅を入れてあるのが特徴。450円と少し高め。
私の注文は冷やしぶっかけ大、うどんに透明感があり、こしも強くうまい。
また来よう。
香川のうどん屋は一匹狼店が主流で、行列のできるうどん屋はほとんどこれ。並ぶのが嫌な私はあまり混まない広い店のチェーン店に行く。
私の知るチェーン店は”いきいきうどん”、”はなまるうどん”、”めりけんや”、”まるいち”等。
チェーン店のほとんどは【セルフ】と呼ぶスタイルの店。
”いらっしゃいませ”と歓迎され、黙って座れば注文を聞きに来るのが当然と思っている県外客は、このセルフ方式に初めは戸惑うらしい。
香川県には薬味のねぎは横の畑で取って来て、それを自分で刻んで入れる「そこまで客にやらすか」スタイルのセルフもあるくらいだ。
店に入るとまず積んであるお盆を取る。次に何うどんにするかを店員に告げる。かけうどん、冷やしうどん、湯ダメうどん、ざるうどん、釜揚げうどん、カレーうどん 等など、メニューは多い。次に大事なのがうどん玉の量。
「大・中・小」又は「特大・大・小」とあれば、たいていは3玉、2玉、1玉の順。「大・小」とあっても店によっては大は3玉の所もあるから要注意。でも大が3玉の場合はたいていお店の人が3玉ありますけど・・・と言ってくれる。
その店のうどんの出来を評価するには釜揚げうどんを食うのに限る。釜揚げとは茹で上がったうどんをそのままダシ汁につけて食す。麺のこしとか色つやとか太さ、長さが評価の対象。かまずにつるつると喉越しの食感を味わうのがさぬきうどん通である。
釜揚げを注文すると、たいてい10分くらいは待たされる。そして他のうどんメニューに比べ値段が高い。茹で上がって水洗いもせず、一番手間のかからぬメニューであるにもかかわらずである。鮮度の良さを価格に反映させているせいかも知れない。
下の写真は、いきいきうどん屋の釜揚げうどん。ダシ汁につけて食す。うずらの卵をダシ汁に割込むがこの卵、ニワトリの卵のようにスパッと割れないのが難点。
チェーン店と言えどフランチャイズ方式をとっているのだろうか、看板には個性がある。
今年の6月から月1回、丸亀から金比羅さんまで歩いて行くことにしている。今回で4回目。往復約24Kmくらいの距離である。上り口から本宮まで784段、そこから奥社まで613段。自分で数えた。1~2段の数え間違いがあるかも知れないので、次にもう一度数えることにしている。
と言うのもインターネットで調べたら段数がまちまちである。本宮まで785段とも786(ナヤム)段とも言う人がいる。どうでもいいが暇だから自分なりにきちんと数えてみようと思っている。
こんぴらウォークの楽しみは、帰り、うどん屋でのちょっと一杯。それも狸屋に限る。昨今のうどんブームで、上り口にはうどん屋が前よりも多くなった気がする。参拝客の呼び込みにかまびすしい(喧しい)が、讃岐人としてはそんな声には乗らず、横丁に入った通な店に入る。
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