坂出の昔ばなし(「蛸埼」のいわれ)
『蛸埼』のいわれ
この公園のあたりは、昔海岸で、蛸埼と呼ばれていました。
なぜ、蛸埼と呼ばれるようになったのでしょうか。
昔、この海岸では牛を放して、牛たちが休む場所としていました。
牛たちは田を耕したり、荷物を運んだりと今のトラックの役目をしていました。
おおかたの家で牛が飼われていました。
でも、牛は生き物ですからリラックスさせないといけません。それでこの海岸で牛を放して自由に遊ばせていたのです。
さて、この海岸の沖には、蛸がたくさん棲んでいました。
ある日のこと、ものすごく大きな蛸が突然現れて、遊んでいた牛に飛びついて来ました。
牛はびっくりして、蛸を振り落とそうとしましたが、大きな吸盤で吸い付いたものですから、なかなか離れません。
牛は一生懸命走りに走って自分の牛小屋に逃げ帰りました。
家の人は、この有様をを見て、
「大変だぁ。大蛸が牛に乗っているー。助けてくれ。」と叫びました。
近所の人たちが総出で、やっと大蛸を退治することができました。
その大蛸は、300人以上の村人たちが三日間かかっても、食べることができなかったという事です。
このことがあってから、この海岸を蛸埼と呼ぶようになったということです。
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