Jou光

  • 親父
    彼は子供の時から絵が上手いと、親の欲目で思っている。目の前でさらさら描かれると、ついつい感嘆してしまう。世の中いっぱい絵の上手い人はいるが、この道で飯が食えるのはスポーツ選手と同じで極一部。でもとにかく趣味でも良いから絵を描くことは続けて欲しいと願っている。

春爛漫

  • ぼけの花
    柿茶の里は徳島県美馬郡つるぎ町に位置する。柿の葉の生産農家へ毎年春と秋に行く。春はことさら美しい。桜が咲き乱れ山の木々が新緑に包まれる。澄んだ青空に身も心も洗われる気がする。

アユタヤ遺跡

  • Pict0266
    1491年に建てられた王族の守護寺院。3つの大きな仏塔には、ラーマティボディ2世と父、兄の遺骨が納められています。 寺院ではありますが僧は居住せず、王の礼拝堂として王族の儀式に使用されていました。この寺院もまた、1767年ビルマ軍により破壊され、16mあったという金で覆われた仏像も金を奪われた後、壊されてしまいました。

暁の寺院 タイ

  • Pict0350
    トンブリ王朝時代の守護寺で最高位の寺院とか。きらきらと輝く陶器の破片に覆われた高さ約79mの大仏塔は、ラマ3世により5年がかりで改装された。朝日を浴びた大仏塔の神々しい姿が”暁の寺”の名前の由来。

ワット・ヤイ・チャイ・モンコン

  • Pict0201
    セイロンへの留学から戻ってきた僧侶のために、1357年初代王ウー・トーンが建立しました。仏教寺院は瞑想の場として使用されていました。現在も多くの仏教徒が訪れ、週末は観光客でにぎわいます。

水上マーケット

  • Pict0116
    ダムナン・サダックの水上マーケット。その昔、”東洋のベニス”と言われたバンコクでは、日常的商取引には運河が利用されてきた。水上マーケットは、古き良き時代の情緒溢れるバンコクの生活を体感させてくれる。 

2008年7月 タイ王宮

  • Pict0429
    白壁に囲まれた20万㎡の敷地内には、1782年に建設された国王の宮殿、即位式の建物、王室守護寺院のエメラルド仏寺院などチャクリー王朝歴代の王により建造・改築された建物が建ち並んでおり、ラマ8世までは実際にここに住まわてていたとか。

涅槃寺

  • Pict0386
    タイ語で Wat Pho(ワット・ポー)と呼ぶこの寺は、ラマ1世が建立したバンコク最大の境内を持ち、バンコク最古の歴史を持つ寺院。本堂には写真のようなリクライニング・ブッダの愛称で親しまれている寝釈迦仏が横たわる。足の裏には螺細細工でバラモン教における108の宇宙観が表現されていると言う。

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健康情報 By 豊岡倫郎氏

リンパの重要な働きとは BY 豊岡 倫郎 氏  2023年8月29日

1. リンパの働きを見直す
 最近リンパの研究が進み、その働きが見直されている。健康管理のひとつとして、認識を深めて役立てよう。

2.リンパとは
 リンパとはリンパ管を流れるリンパ液のことであり、リンパ管は身体中に張り巡らされている管で、リンパ液は体内に侵入した細菌やウイルスをとらえてリ ンパ節に運んでいく。リンパ節は首や脇の下、そけい部などにあり、これらの異物とたたかう役割をしている。

3リンパ液の流れ
1)血液は心臓から出て、血管の中を流れていて、動脈から末端の毛細血管まで流れて、細胞に酸素と栄養分を供給して、老廃物と炭酸ガスを回収して、静脈を通じてまた心臓に戻ってくる。その間約40秒かかるという。

2)一方リンパ液の流れは、頭から手先、足先まで体中にリンパ管が張り巡らされていて、リンパ液の流れは、それぞれの部署のリンパ管の先端の毛細リンパ管がリンパ液の出発点となっている。そこからいくつかのリンパ管が合流して、リンパ節に流れ込む。体に約600個のリンパ節がある。更に下半身のリンパ液はお腹の真ん中にある乳び槽に流れて、胸の胸管を通って、左側の鎖骨の下まで流れ、そこで静脈に合流する。尚リンパ管は独自のネットワークで体内に張り巡らされていて、血管と並んで伴走していなくて、体内の浅いところも深いところにも通っている。

3)リンパ液の流れの原動力は心臓のようなポンプ作用がないので、筋肉の収縮や動脈の拍動や呼吸運動の圧力の変化、リンパ管の壁の収縮で流れて行く。リンパ管の内腔には半月弁が付いていて、逆流しないようになっている。リンパ液の流れは遅く、体内を1周するのに8~10時間かかる。

4)そもそもリンパ液がどのようにして、作られるのかと言えば、血液が毛細血管から漏れ出して、
各組織の細胞に前述したように、栄養と酸素、水分を供給するときに、全ての老廃物を回収するのではなく、一部10%位が組織液の残りの老廃物と水分はリンパ液として受け取り、流れる。

5)体の水分量は大体体重の60%位であるが、その内訳は血液(血漿)、組織液(間質液)、リンパ液、脳脊髄液からなる。
脳脊髄液は、24 時間で3~4 回入れ替わって、頭蓋骨から仙骨までを循環したあと、最終的に血液またはリンパ液に混ざる仕組みになっている。

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4.リンパ液の働き
1)血管から組織に出た水分(組織液)をリンパ管に集め、静脈まで運び,血液はその量を大きく増減させることなく、循環することができる。

2)免疫反応の中核を担い、免疫細胞の1つであるリンパ球は胸腺と呼ばれる器官で、自己と非自己を学び、的確な指令を出して、外敵から体を守る。

3)腸で吸収された脂肪分(乳糜(にゅうび))は腸のリンパ管に取り込まれ、胸管を通って静脈まで運ぶ。小腸の内壁にあるリンパ管は乳糜管(にゅうびかん)と呼ぶ。

4)タンパク質、有害な生物(ウィルスなど)、老廃物をろ過し,リンパ節内の免疫細胞が、タンパク質、細菌やウイルス、細胞の代謝から生じた老廃物などを攻撃し、最終的にリンパ液をきれいな状態で静脈へ戻す。リンパ系は体にとって下水道、浄水場のような存在である。

5.むくみ(浮腫)
 リンパ液は筋肉の運動で流れるので、 一日中立ち仕事や座りっぱなしや運動不足などが続くと流れが悪くなって、下肢や肩の周辺に溜まりやすい。リンパ管からにじみ出して足のむくみを引き 起こす。下肢にリンパ液が溜まりやすいのは引力の作用によるもので、肩に溜まるのは別の理由がある。リンパ節はリンパ管が集まった部分なので、リンパ液がとくに溜まりやすくなるが、その 多くが肩周辺に集中しているためで、さらに体内のリンパ管は最終的に肩の鎖骨下静脈という血管に繋がっているので、流れが悪いとリンパ液が周辺に溜まり、肩こりや筋肉痛の原因となる。しかしリンパのむくみは、一晩十分睡眠をとれば、むくみは解消する。むくみはリンパだけでなく血管、心臓、腎臓、代謝疾患に由来することもある。

6. リンパ節の腫大
 リンパ節の腫大は頸部や鎖骨上、腋窩(わきの下)、鼠径部などの表在リンパ節が大きくなると体表から触れるようになる。細菌やウイルスによる感染、炎症、腫瘍やがんの転移などの原因による。頸部では耳、鼻、のど、口腔(こうくう)内の病気や肺がん、乳がん、消化管がんをはじめとした悪性腫瘍、結核などが疑われる。鎖骨上や腋窩では上肢や乳腺の病気が考えられる。鼠径部のリンパ節の腫大では下肢や陰部、肛門などの病気を調べる。全身的に腫れているときには血液の病気や膠原(こうげん)病などが疑われる。異常に気が付いたら、すぐ病院へ行くとよい。

7.最近の研究で分かったリンパの重要な働き
 前述したように全身に張り巡らせたリンパ管のネットワークによって、細菌性やウイルス、ガンなどの疾病防止に関与している。
 ところが最近、脳自体にはリンパ管ネットワークはないが、髄膜(脳を包む結合組織性の膜の総称)のリンパ管が認知症など認知機能に関与していると。2018年8月Nature誌にバージニア大学が発表した。要するに髄膜のリンパ管の機能が衰えると、脳のたんぱく質の異常を起こすと。アルツハイマー病の予防のためには、このリンパ管の働きを活用すれば、アミロイドβの蓄積も起こらないかも知れないというもの。

8.リンパ活用対策
1)日頃リンパのことなど考えたこともない人達ばかりだが、信州大学教授、大橋俊夫著「リンパを流すと健康になる」と「腸のリンパを流せば、病気が逃げ出す」、紺野義雄著「即効解消のリンパマッサージ」によれば、体内でのリンパの重要な働きや解消策にも言及している。

2)よく腸内には免疫力の60から70%があるから、腸内環境を整えて、悪玉菌などが増えないようにしなさいと、言われているが、前述の大橋俊夫先生によれば、腸のリンパを流せば、細菌、ウイルス、アレルギーから体を守ってくれるという。
その為には大食をしない、便秘しない。日本伝統食の乳酸菌の多い味噌、糠漬け、納豆、甘酒などを摂る。当然肉食や甘いものは悪玉菌を増やすからダメ。一日に1.5~2リットルの水分を摂る。冷たいもので腸を冷やさない。腹式呼吸で腹筋を鍛えて、腹部のリンパの流れを良くする。

3) 前述の紺野義雄氏によれば、氏独自のリンパマッサージ法によって、リンパの流れをよくして筋肉をほぐせば、自分で治せることを、いくつもの具体例を図解で解説している。

4)体を動かさないと、リンパ液は流れない。一日一回は健康体操をしよう。  おわり

何故こんなに腰痛、膝痛の人が多いのか(その 2)  2023-7-31 豊岡倫郎 氏

1. 病気には必ず原因がある

腰痛の人が3000万人、膝痛の人が2530万人もいるという。もう国民病と言われている。
しかし前回解説したように、発症には日頃の姿勢の悪さや運動不足、肥満、悪食など色々指摘されている。
これらはみな自らの生活習慣の間違いに起因している。従って対策も先ず自分でできる対策は何であろうか。

2. 自分でできる対策

1) 西式健康法には足首の炎症解消、歪みの矯正法として、足首上下運動、扇形運動がある。

Kenn1
更に背骨の歪みの矯正には金魚運動、股関節の矯正には合掌合蹠法を行う。板の上に寝て首には木枕をする。

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 金魚運動    合掌合蹠法      木枕

詳細は西式健康法の本やインターネットで検索ください。

2) ヨガや自彊術には全身の整体法として、下図の様な動作を薦めている。

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詳細はヨガや自彊術の本やインターネットで検索ください。

特にお薦めなのは自彊術体操である。約15分間で31の動作を行うが、この体操の特徴は

●有酸素運動である。
●必要な筋力を強化する。
●骨格を矯正する。
●自律神経を整える。

●体液を弱アルカリ性に整える。
●ストレスを解消する。
●経絡、ツボを刺激して、気の流れを良くする。
●血液循環が良くなる。
●筋肉や骨格を左右、上下、前後と三次元方向にほぐす動作と捻じる動作がある。

3)インナーマッスルの強化

インナーマッスルとは体の内部にある筋肉群のことで、骨盤の周辺にある大腰筋、腸腰筋、腸骨筋をまとめて、腸腰筋と呼んでいる。この筋肉が次の図のように、

Kenn114

腰椎から、腸骨、大腿骨に繋がっていて、腰全体を支えている。ところがこの筋肉が衰えてゆくと、周辺の骨格のバランスを崩し、歪んだり、傾きの原因となる。また消化吸収能力も低下し、つまずいて転ぶ原因にもなる。肩周辺のインナーマッスルには棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋があり、これらインナーマッスルの退化を防ぐには自彊術体操をするとよい。

4)その他の対策

 宮川真人著「誰も書かなかった整体学」彩図社発行、によれば、

 ●人の動きには5種類あり、腰椎1番は反り、2番は側屈、3番は捻じり、4番は開脚、
  5番は前屈の動きと関係している。

 ●特に腰椎の4番と5番が体のあらゆる動作の土台となっているから、ここの動きが
  硬直していると、上肢にも、下肢にも
影響を及ぼしてゆく。下肢では仙骨関節、
  股関節、膝関節、足の踝、親指まで波及してゆく。
  上肢では腰椎の4番と5番の硬直が肋骨を下げ、胸椎の10~12番に負担をかけて、
  硬直すると、肩甲骨や後頭部の硬直へと影響を及ぼしてゆく。

 ●胸椎の10~12番の硬直は前述の5種類の動きが制限されることによって、膝に負担
  がかかってくる。
  膝の痛みの原因には腰椎の4番と5番の硬直、腸骨支持点の硬直、胸椎の10~12
  番の硬直、股関節の硬直が絡んで起きる。

 ●上述した道筋の最終地点は下では足の親指に、上では歯、顎関節、耳に到達する。
 ●食べ過ぎ、飲み過ぎの人は腰が硬直している、即ち腰椎の4番と5番の硬直で、
  腰に力が入らなくなる為、それをカバーしようとして、今度は背中がパンパンに
  なる。足の親指もパンパンになる。
  以上が宮川真人著「誰も書かなかった整体学」からいくつか抜粋した説である。

   ●甲田光雄著「背骨のゆがみは万病のもと」という本には、足首に故障のある人は、
  風邪に弱い。
  食べ過ぎ、特に甘いものがいけない、お酒の飲み過ぎも足首を悪くする、と書いて
  ある。

3.まとめ

1)普通痛みの原因は腰や膝の関節周辺の物理的な変形や歪みなどとして捉えられているが、それだけではなさそうである。例えば肝臓、胆のう、胃、十二指腸、腸、膵臓、腎臓、尿管など腰周辺の内臓の疾患が腰痛の誘因となっていたり、ストレスによって起きているものも多いと云われている。これでは何が直接原因か副次的原因かを特定するのも困難である。従って対処療法では解決されない。
何しろ体には約200の骨、約400個の関節、約400の筋肉があり、それらは有機的に繋がっている。そもそもの痛みの震源地は腰椎の4番、5番説、仙腸関節の歪み説、股関節の歪み説が有力で、そこから全身に影響が波及していくという。

2)局所的にみると、前かがみになると痛いタイプは筋筋膜性腰痛、椎間板症、ヘルニアで、体を反らすと、痛いタイプは、腰椎分離症、腰椎すべり症、脊椎管狭窄症などであるという。

3)大局的にみれば、日ごろの生活習慣での不自然な態度に、食生活も含み、問題があるとみるべきではなかろうか。即ち生活習慣病である。

4)肥満の人は腰が痛くて、困っているというが、足の親指や踝が痛いことないでしょうか。まさか大食が根本原因であると、誰も気が付いていないのではなかろうか。

5)「百聞は一験に如かず」である。私は25年間自彊術体操を続けているが、人に薦めても、誰も実行しない。体験もしないで、出来ない言い訳ばかりする。それではその良さは解らない。今一度食と体操について、見直す機会である。「座して死を待つ」ことの無きように。

おわり

何故こんなに腰痛、膝痛の人が多いのか(その1)  2023-6-29 豊岡倫郎 氏

1. 腰痛、膝痛の人の患者数

統計によると腰痛の人が3000万人、膝痛の人が2530万人いると言われている。当然日常の生活にも、仕事にも支障をきたしているから、その悩を解消したいものだ。特に65歳以上の高齢者になると、有病率は高く、人様の介護を受けねばならず、先行きは暗い。今回はその機序を解明したい。

2.骨盤の構造

重い上半身を支えているのは腰の骨盤である。その構造は図の通り。

1_20230630105801

太い線で示した仙腸関節は腸骨と仙骨の間にある。

左右にある腸骨が側面から仙骨を締め付けているようにして、上半身の体重を支えている。

更に図の下方の赤線部分は腸骨と大腿骨の間の股関節である。この関節には腸骨から上の全体重が掛かっている。
下の図は前から見た右足の股関節部分を示す。
2_20230630110101
大腿骨頭が寛骨臼に嵌まっていてその間には関節軟骨があり、関節全体は関節包で包まれている。長年の悪い生活習慣で仙骨関節や股関節が転位していると、その影響が全身に波及してゆくから怖い。見た通り大腿骨頭が斜め上に向かって寛骨臼に嵌って体重を支えているから、姿勢が悪いと転位しやすい。

3.膝の構造

下の図は膝の構造図である。左が正面図、右が側面図である。

3_20230630110301

我々が膝のお皿と呼んでいるのは膝蓋骨の事である。女性の横座りの癖は即止めましょう。関節が歪んで片当たりしてしまう。

4.踝(くるぶし)の構造

下の図は足首の踝の図である。

4_20230630110401

かかとの大きな骨を踵骨(しょうこつ)と言うが、その上のいくつかの関節で全体重を支えている。
図にあるように3つの関節が複雑に組み合わされていて歪み易い。

5.首から腰までの脊柱の構造

頚椎7個、胸椎12個、腰椎5個の全部で24個の椎骨から成り立っている。仙骨と尾骨は骨盤の中に含まれている。
下の図は左側面から見たもので、

5_20230630110701
上半身の体重を支えるために、S字状にカーブしている。そして椎骨と椎骨の間には椎間板があり、脊柱の前後左右、回転などの動きを助けている。7個の頚椎も頭の重みを支えるために少し前の方に湾曲している。

6.骨格の変位と疾病

1)西式健康法では足の親指の変位が踝の変位をもたらし、次に膝へと順次上半身の方へジグザクに影響を与えて行き、最終的に頭にまで到達する。下図参照。

6_20230630110901

要するに膝が痛いのは膝のみにあらず、腰の痛いのは腰のみにあらずである事を肝に銘じて総合的な対策を施さないと、根本的な解決にならない。

2)礒谷式力学療法がある。礒谷公良著「予防医学」によれば、  

40年間で90万人の患者を診療してきた結論が、90%の人の左右の脚に長短がある。その原因は股関節の転位によるという。転位とは、正常な位置からズレたり歪んだりしていることをいう。

3)自然良能会を創設した五味雅吉著「体は骨盤から治せ」によると、仙骨のズレが腰痛その他の病気の原因となっているという。

同じく仙骨のズレが病気の原因としているのは、棚田次雄著「背骨ポキポキ健候法」も同じ説を主張している。

4)坂戸孝志著「9割の腰痛は自分で治せる」によれば、腰痛は腰のまわりの筋肉の緊張が原因であると云う。早瀬久義著「あなたの腰痛は劇的に治る」にも、オステオパシー療法では周辺の筋肉の拘縮が原因であると言っている。

5)井本邦昭著「体の歪みを治して健康になる」によれば、習慣性腰痛は背骨のS字カーブを支えるバネが弱くなって、腰椎の1、4,5番が歪み、痛みが出ると云う。同じような考え方は、徳永耕二著「難病を治す背骨療法」でも、腰痛の90%は胸椎の11,12番、あるいは腰椎の3~5番に歪みがあると言っている。

6)坂本恒夫著「老化ではない、あなたも治る」によれば、氏の治療経験によれば、骨盤とその周辺のズレが腰痛の原因の99%を占めていると。腰の周りには腰仙関節、仙腸関節、股関節、恥骨結合があり、これらのズレを治すことで、腰痛が治るという。

7.骨格や関節の歪みやズレの原因は何か

何事も根本原因を見つけて、対策を講じなければ、事は解決しない。

原因を列挙すると、

●横座りをする。
●椅子に腰かけて、いずれかの脚を乗せて、組む。
●ハイヒールを履く。
●ペタンコ坐りをする。
●夜寝る時いつもどちらかの側を下にして眠る。
●歩くときに左右に体を振って歩く癖がある。
●長年テニス、卓球、ゴルフなどをしていて、片側だけに体をねじる。
●勉強、仕事、趣味などで、下向きの猫背や腰を曲げている姿勢をとっている。
●肥満、大食、酒の過飲などが足首の関節を変位させる。
●砂糖、肉などの酸性食品を過食し、骨からカルシュウムが抜け、骨が脆くなる。
●運動不足や加齢と共に筋肉が減少し弱った。
●運動不足で筋肉が拘縮した。

8.骨格、歪みの自己チェック項目

ズボンをはくとき、どちらの脚からはきますか。お風呂で立膝をしたとき、どちらの脚の膝を立てますか。いつも首をどちらに傾けていますか。鼻線が曲がっていませんか。お風呂に入る時どちらの脚から先に入れますか。正座して座った時、どちらの脚の膝が前に出ていないか。靴の後ろのかがとの外側が左右どちらかが、片減りしていないか。O脚、X脚ではないですか。 これらのチェックからどちらの脚が長いか、短いか判断できる。

次にあなたは下の図の、左型人間ですか、右型人間ですか。

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左型人間の特徴は、左足が短い。呼吸循環器系が弱く、動脈硬化や高血圧、心臓障害に侵されやすい。寒さに敏感で風邪をひきやすい。その代わり胃腸は丈夫で、活力があり、肥満になり易い。

右型人間の特徴は、右足が短い。消化器系が弱く、胃腸障害に悩まされるが、心臓や血圧系の心配はない。以上のような現象は短い方の脚に重心がかかるため、脊柱が左右に湾曲してしまう。す

ると脊柱の各椎骨間から出ている神経が圧迫されて内臓や組織の血行不良を起こし、機能低下するからである。骨盤の傾斜や歪みは仙腸関節にあるか、あるいは股関節にあるか、意見が分かれている。また

腰が先か、膝が先か、足首が先か、いずれにしても悪循環間違いなし。

食べ物、飲み物の間違い。甲田光雄著「背骨のゆがみは万病のもと」によれば、3万人以上の臨床体験から導き出された結論の一つに、 大食い、甘いもの好き、大酒飲み、肥満の人には足首の悪い人が多いと云う。そんな人は風邪に弱い。のども弱い。疲れやすいという。酸性体質にならぬように、砂糖と肉食は控える。膝には体重の3~4倍の荷重がかかる。60Kgの人でも240Kgかかる。肥満の人で膝が痛い人は減量が欠かせない。

9.まとめ

1)どんな病気でも先ず体に悪い事を改めなければ治らない。早く気が付き止めることである。これ位なら、大丈夫だろうと、勝手に自己判断して、悪いことを止めないと、積もり積もって、深く静かに進行してゆく、痛みが出てきてから、慌てることの無いようにしたいものだ。止める勇気を持つ。

2)体を酸性化させる甘いお菓子、肉類がまさか骨を弱くさせて、又運動不足で骨格を支える筋肉や靭帯が弱って、骨の狂いの原因になっていると、考えたことありますか。暴飲暴食を止めることだ。                          

次回へ続く。

音楽療法のすすめ By 豊岡 倫郎 氏 2023-5-29

1.音楽は生活に密着

太古の昔から人間の生活の中で、儀式や信仰に必ず音楽が取り入れられて、現代に引き継がれてきた。ギリシャの賢人アリストテレス(BC384~322年)も言っている。「音楽は人間の魂を揺り動かす効果がある」と。現代では音楽は楽しみやストレス解消だけでなく、医療効果も大きいことが分かってきた。

第二次世界大戦時に、米国は大量の傷病兵のいる野戦病院で音楽を流したり、演奏してみたところ、兵士の治癒が早まった。そして1950年に米国に全米音楽療法協会が発足して、広く社会に認知され、広まっていった。

最近では、牛に音楽を聴かせるとミルクの出が良くなるとか、トマトの栽培温室で音楽を流すと、甘みが増すとか、酒蔵では酒の醸造期間が短縮されることなどが確認されている。耳のない植物や微生物に、音が影響を与えるのだろうか。それは空気の振動がそれらの生き物の細胞内の水に伝って、周波数の合った良い音の波動ならば、細胞を活性化させるのだろうと言われている。

2.音楽療法の普及

いま日本でも音楽療法の研修、研究機関を設ける大学や自治体も増えてきている。日本音楽療法学会も出来ている。音楽療法士は、その名前の通り音楽を通して高齢者や障害者などの心身のサポートを行います。 音楽療法とは、歌を聴いたり、歌ったり、楽器を演奏したり、音楽に合わせて体を動かすなどのプログラムを実施することで、心身を整えるリハビリテーション法の一種となっている。

3.生活に溶け込んでいる音楽

音楽と言っても、聴く、歌う、演奏する、の3種類に区分けされ、自分の好きな曲を聴くのを楽しみにしている人、みんなで楽しくカラオケで歌うのが楽しいという人、また自分で好きな曲をピアノやギターで弾いて、楽しんでいる人も多い。生活に潤いを提供してくれている事間違いない。

4.カラオケ健康法のすすめ

カラオケが心身に健康効果をもたらすことが解ってきた。その効果とは・・・。

1)ストレスの解消。声を出して、好きな曲をおもいっきり、歌えば気分もすっきりする。脳が刺激されて、脳内からエンドルフィンやドーパミンなどの幸せホルモンが出て、陽気になり、ストレスも解消される。

2)筋肉を鍛える。腹の底から、腹式呼吸を意識して歌うと、腹筋や横隔膜、胸筋が鍛えられる。口先だけでなく、腹筋をへこませることを意識して歌う。内臓のマッサージにもなる。

3)ダイエット効果。腹式呼吸でカラオケを1曲歌うと、発声運動と呼吸運動、腹筋運動によって、100メートル走ったのと同じ位のカロリーを消費する。

4)血液循環を促進する。発声と呼吸、腹筋運動で血液が収縮促進して、血液循環が良くなり、心臓の働きをよくする。腹式呼吸と相まって、有酸素運動効果もある。

5)新陳代謝が良くなる。血液循環が良くなることで、血管や内臓の老廃物を浄化してくれる。

6)自律神経のバランスを整え、免疫力がアップ。歌い慣れてくると、程よい緊張とリラックス感がバランスをとって、交感神経と副交感神経が平衡するので、免疫力がアップする。

7)若返りと認知症を予防する。昔の歌を歌うと、昔のことが蘇ってきて、脳が活性化してくる。歌うことで、情景をイメージしたり、歌詞を覚えたり、音程を判断し、音感を訓練することなどして、脳を刺激し、血流が良くなって、認知症の予防になる。ある大学の研究によれば、音楽のリズムは左脳に、音色とメロディは右脳へ作用し、また前頭葉や側頭葉にも作用し、記憶力の向上につながるという。

8)歌う仲間が増えて、コミュニケーションしながら、楽しめる。

9)嚥下機能アップ。口の周りの表情筋を動かすことで、唾液が増えて、口内環境が整う。発声するとき、喉の周りの筋肉を鍛えることで、誤嚥性肺炎防止になる。

5.楽器演奏のすすめ

楽器の演奏は能動的音楽療法として、歌を歌うこと以上により健康効果が大きい。その効果とは・・・。

1)楽器の種類にもよるが、例えばピアノやキーボードの演奏では、両目で楽譜の左手と右手の二行分を瞬時に見て、両手のそれぞれの指を動かし、出た音も耳で聴きとるなどの一連の操作には、脳が今までに体験したことの無い判断が行われるから、脳の視覚、聴覚、運動野などの血流が活発となる。認知症の予防になる。

2)手を動かすことも脳の血流を良くする。手には6種類の経絡があり、ツボを刺激してくれるから、心身の働きを活性化させてくれる。

3)フルート、オカリナやハーモニカの演奏は呼吸器を動かすので、有酸素運動になる。

4)当然リズムとメロディも楽譜に合わさなければならないので、脳は休む暇がない位活性化する。記憶力も向上する。

6.音楽を聴く効果

1)一番生活に密着しているのは、音楽を聴くことである。人間が聴きとることができる周波数は20~
20000Hzで、男性の話声は500Hz、女性は1000Hz位である。

2)どんな音楽を聴くと体に良いのか。高い音は脳に響き、低い音ほど腹に響くという。音と背骨は密接な関係があり、首から上の頭頂部には4000Hz以上の音が反響、頚椎は2000~3000Hz、胸椎は750~2000Hz、腰椎は250~500Hz、尾骨は250Hzに反響するから、体の癒しに応じて曲目を聞き分けるのが良い。

3)モ-ツアルトの曲は3500Hz以上の高周波が豊富に含まれていて、大脳に刺激を与えて、

副交感神経が優位になり、コントロールしている免疫系、脳神経系、ホルモン系、血液循環系の生体に良い効果をもたらす。例えばモ-ツアルトの曲では・・・。

脳神経系疾患の予防にはセレナード第13番ト長調K、血液循環系疾患予防には12のドイツ舞曲より第3変ロ長調K、免疫系疾患の予防にはバイオリン協奏曲第2番ニ長調Kなどがお薦め。

また別の作曲家の曲では、不安神経症にはベルクの抒情組曲、胃腸障害にはブラームスのピアノトリオハ長調、うつ状態にはリストのハンガリー協奏曲第2番、心身疲労とストレスにはグルックの精霊の踊りなどお薦めとなっているから、関心のある方は一度聴いてみるとよい。,

7.音楽のある生活

好きな曲を聴けば心は癒されるし、自分の好きな曲をピアノで演奏してみたいと思えば、キーボードを買って、手軽に実行に移せる。誰でもスマホやパソコンを操作できる時代になった。You-Tubeでカラオケを流して、歌が歌える。これを機会にもっと音楽のある有意義な人生を意識的に始めるのもよいのではなかろうか。

おわり

誤食が病気を招く By 豊岡 倫郎 氏 2023-4-26

1.病気の原因

病気の主な原因は、日々の食生活や運動、喫煙・飲酒の有無といった生活習慣である。特にガンや糖尿病、脳卒中心臓病、肥満、高血圧などの病気で命を落とす人は、いまや日本人の2/3以上となっている。今回は医食同源の本質とは何か、今一度反省し、改めないと病気は減らない。

2.日本人の食生活の問題点

食生活の変化・・・戦後1945年後の我々の食生活は激変した。今100歳以上の人は大正10年(1921年)以前に生まれた
人達であるが、
体の成長が完了する青少年時代には、パンもなければ肉もなし、牛乳もなし、甘いお菓子や飲み物もなし、そんな時代に育った人達が百寿者となって、平均寿命年齢を押し上げて、世界の長寿国となっている。しかし今の人達の生活習慣は激変してしまい、昔の面影が見られない。石原結實著「日本人はもう55歳まで生きられない」を読むと、その訳が書かれている。一言でいえば、飽食が原因であると。

3.食生活の基本原則

  • 身土不二・・・その土地で採れるものを食べる。
  • 全体食・・・身も皮も、根も茎も葉も、骨も内臓も、出来れば丸ごと食べる。
  • 新鮮で、旬のもの・・・季節のもの、採りたての新鮮なものを食べる。
  • 生食・・・生きたものを食べる。命のあるものを食べる。火食ばかりしない。
  • 酸性とアルカリ性食品・・・バランスを保った食べ方をする。
  • 常温食・・・熱すぎるものや冷たすぎるものは食べない。 

4.食ベ方の基本

   1)少食・・・出来れば1日2食。腹8分。

 2)食間・・・5時間以上開ける。胃に物があると、腸は働かない。病人は間食をしない。

 3)咀嚼・・・一口30回以上噛む。病人は50~100噛む。

 4)主菜・副菜・・・玄米食の時は、主菜60%、副菜40%。一汁三菜。 

5.何を食べるべきか

人間の歯は全部で32本あり、その内訳は臼歯=20本(62.5%)、門歯=8本(25%)、犬歯=4本(12.5%)であり、臼歯:門歯:犬歯の比率は5:2:1になっている。このことは〝穀物5に対して、野菜・果物を2、
魚や肉を1という割合で摂る事
を示している。

6.季節の旬の食べ物

1)春

雪が解けて徐々に暖かくなってくる春は、フキノトウやウド、ワラビ、タケノコなどの山菜類が旬を迎える。まさにこの時季しか味わうことできない「春の味」といえる。アスパラガスや春キャベツ、新たまねぎなども旬。冬の間に栄養や旨味を蓄えた春野菜は、甘みが強いものが多い。春が旬の魚介類には、マダイやイワシ、ニシン、カツオ、アオリイカ、アサリなどがある。特にマダイやニシンは、産卵に向けて栄養を蓄え、身が厚く脂がのっている。

2)夏

日差しが強くなり気温が高い日が続く夏は、トマトやレタス、きゅうりなどの夏野菜が食べごろになる。これらの野菜は水分量が多いので、みずみずしく、さっぱりとしていて暑い夏にぴったり。アジやイワシなどの青魚、スルメイカ、マダコなども夏が旬。また、アワビやウニ、岩ガキなどの貝類もこの時季が最もおいしいと言われている。

3)秋

秋は「実りの秋」と呼ばれるほどさまざまな食材が旬を迎える。代表的なものとして、松茸や椎茸、しめじなどのきのこ類が挙げられる。また、さつまいもやれんこん、にんじんなどの根菜類や、柿やりんご、梨、ぶどうなどの果物も秋が旬。秋の味覚として名高いサンマをはじめ、サバやサケ、ホッケなどの魚もこの時季によく出回る。

4)冬

寒さが厳しくなる冬に旬を迎えるのは、鍋の食材としておなじみの白菜や大根。また、ブロッコリーや小松菜などもこの時季に甘みが増して、おいしく食べることができる。冬が旬の魚には、ブリやタラ、アンコウ、ヒラメなどがある。

7.命を守る食べ物とは

  • 主食は玄米。生命力があり、ビタミン、ミネラルが豊富。胃腸の弱い人は、3分~5分搗き。
  • 野菜類は5種類を入れた生野菜汁。大根、ニンジン、レンコン、サトイモ、ジャガイモ、サツマイモ、ゴボウ、玉ねぎ、ねぎ、など根菜類。葉物類はキャベツ、ハクサイ、小松菜、ホーレン草、春菊、レタス、ふき、もやし等。カボチャ、きゅうり、ナス、トマト、ブロッコリー、つる豆、エンドウ、インゲン、ピーマン。キノコ類。ワカメ、昆布、ヒジキ等の海藻類、ゴマ、大豆製品の豆腐、納豆、高野豆腐や小豆類。ショウガ。麩。
  • 発酵食品はたくわん漬け、あさ漬け、郷土の漬物、甘酒、カス漬け、梅干し、味噌、醤油など。
  • 果物類はブドウ、リンゴ、キウイ、柿、イチゴ、ナシ、桃、イチジク、ミカンなど季節のもの。
  • 動物製品は小女子、ワカサギ、しらす干し、鮭、イワシ、アジ、サバ、白身魚、牡蠣。
  • 水分補給はビタミンCの多い柿茶と生水を半々チビリチビリと、一日に 1.5 ~ 2.0 リットル飲む。

8.病気を招く食べ物

  • 塩分は一日当たり6グラムまで。●大食は肥満を招くし、消化器が疲弊。●甘いお菓子や飲み物。●冷たい飲み物。
  • タバコは無論のこと、お酒類はほどほどに、病人は厳禁。●牛乳、チーズなど乳製品。●肉製品。●食品添加物の
    入った加工食品。●マ-ガリン。

9.保守的な発想しかできない人

 健康法の講習会で、あれを食べるな、これを食べるな、と言われると、先生にいつもそんなこと
 言われると、食べるものがないと、
開きなおる人がいる。そんな人達はまさに保守的な発想しか
 できないのである。どうして一歩踏み込んで、いろいろ調べようと
しないのだろうか。

10.まとめ

1)最近健康管理に関する話題の病気の3大元凶は慢性炎症、酸化、糖化であると言われている。

 その要因は大食、肉食、砂糖の摂りすぎ、ストレス、酒、運動不足である。

2)調理法の改善は揚げる、炒める、焼くから煮る、蒸す、茹でる方法に変えることである。

3)油漬け、砂糖漬け、アルコール漬けに陥っている今の若い人達からは百寿者どころか、
  80歳までも生きられるか疑問である。若い人達には健康管理に意識を向けてほしい。
  日本人の基本の和食を怠り、やれ焼き肉、パスタ、ラーメン、ハンバーガーと浮かれている
  のは如何なものか。

4)40歳を過ぎると体のエネルギーの産生分担が解糖系からミトコンドリア系に変わるから、
  大食してはいけない。欧米食を大食して体をイジメてはいけない。体の悲鳴に耳を傾ける
  事ができない人には長寿はない。我々は毎日の食べ物で命をつないでいる。誤食しないように。 

おわり         

病気の予兆を掴み発病を防ぐ By 豊岡 倫郎 氏 2023-3-31

1. 発病前の予兆
未病(みびょう)という言葉がある。紀元前1世紀ごろの中国最古の医学書「黄帝内経」(こうていだいけい)に書かれている言葉で、「優れた医者は発病した後の病気を治すのではなくて、未病、すなわち発病前の病気を治す」とある。発病する前に、体に起きている色々な予兆を掴み、事前にアクションを起こして、病気を防ぐことが、今求められている大事な危機管理のひとつである。

2. 色んな病気に向かっている予兆の数々

1) 糖尿病の予兆・・・小便すると泡ができる。のどが渇く。甘いものを欲しがる。大食する。足がだるい。ボンノクボに赤い斑点が出る。顔の皮膚に粉が吹く。手が赤っぽい。歯が抜けてくる。こめかみの下が膨れている。尿量が多い。脱力感がある。

2) 心臓病の予兆・・・耳たぶに斜めの皺がある。動悸、息切れがする。不整脈がある。顔色が暗紫赤色を呈する。更に進むと蒼白になる。小鼻が小刻みに動く。足、顔、まぶたがむくむ。椅子に座ると、両足を内に交差させる。指先が扇形になる。爪の色が紫色。靴底の前の小指側が減る。肥満体である。

3) 肝臓病の予兆・・・顔色が黄色い、肝硬変では黒ずむ。顔に褐色や蝶形のシミがある。掌に橙色のまだら模様の斑点がある。目の白目が黄色い。体がだるい。昼食後に眠い。夏バテする。よく風邪をひく。小便の色が黄色い。目がかすむ、白目が充血。顔に蜘蛛の足状の赤い模様がある。鼻血が出やすい。爪が割れる。目と目との間に小じわがある。後頭部がかゆい。すっぱいものを好む。イライラしてすぐ怒る。靴底の親指側が減る。筋力低下して関節が弱る。寝つきが悪い。熟睡できない。眉間やこめかみに青筋がある。胆汁の分泌が悪いと、白っぽい便が出る。

4) 腎臓病の予兆・・・足の関節や股関節に歪み。体を左右に振って歩く。靴底のかがとの外側が減る。顔色が黒ずんでいる。目の下瞼が腫れる。目の下にクマ。手ひらが皺だらけ。前首の下に赤い斑点。下膨れの顔。耳鳴りがする。難聴。尿量が少ないか、逆に多い。蛋白や血尿が出る。足がむくむ。おでこが曇る。塩辛いものを好む。ある一点を見つめているような顔つきをする。高血圧になる。若白髪の傾向がある。心配性、悪い方に考える。決断力が鈍い。

5) 胃腸病の予兆・・・口の周りのただれ、口内炎。唇がカサカサして割れる。手指のササムケ。肺や歯の病気がないのに,口臭がする。食欲不振、下痢、便秘、吐き気、胸やけ、腹部膨満感、腹痛、黒いタール状の便。おなかがゴロゴロ鳴る。みぞおちが冷たい。爪の三日月がない。顎に吹き出物が出る。ヘソの4センチ左を押すと痛いのは小腸の炎症。頬に吹き出物。白い顔や黄色味を帯びた顔。冷え症。足のかかとのカサカサは腸の炎症。

6) 循環器系の病気の予兆・・・まぶたに黄色いイボができると、コレステロール過剰。鼻の頭が赤いのは脳梗塞や心筋梗塞、酒飲みの場合は肝機能障害。アキレス腱肥大はコレステロール過多。こめかみに静脈が浮き出ているのは脳梗塞、脳溢血。爪の三日月のバカでかいのは脳溢血に。眉間に縦皺があるのは、高血圧、心臓病に。目尻に青い筋があると脳梗塞に。肩こりが続くと、脳梗塞に。

3. 体の部位別の予兆の数々

1)顔に出る予兆・・・顔を見ただけでその人がどんな病気かを当てた人がいた。自彊術の創始者の中井房五郎、西式健康法の創始者の西勝造、明治時代に時の政府に招聘されて日本に医学を教えにドイツから来日したベルツ博士などがそうであったという。
古今東西観相学や人相学に関する文献が残されていて、現在まで引き継がれてきている。現代になってからの文献の一部を紹介すると。
石原結實著「病気のサインを見逃すな」、猪越恭也著「顔をみれば病気がわかる」、三浦直樹著「顔を見れば隠れた病気がわかる」、樫尾太郎著「顔による診断と治療」、渡辺正著「顔体手相による自己診断」、大村恵昭著「顔をみれば病気がわかる」、李家雄著「図説顔面診治法」などがある。その中から特異なのは樫尾太郎博士の本は古今東西の資料が掲載されているし、西式健康法による治療法が書いてある。また大村恵昭博士の本には、本人が開発した「О―リングテスト」を使って自ら確認した確証の高い資料である。
いずれにしても我々普通の人でも、久しぶりに会った昔の友人、親戚、会社の同僚の顔を見ると、老けたなぁ、元気がなさそうだとか、どこか悪いのではなかろうか、と感じるものである。それほど顔には健康状態が映し出されるものなのである。

2)手に出る予兆・・・手相に関しても古今東西手相学なるものが継承されてきた。その一部の文献を紹介すると。
樫尾太郎著「手相がひらく健康生活」、竹之内診佐夫著「内臓を強くする手のひら健康法」、五十嵐康彦著「ゾーンセラピー手のひらツボ魔法」、大村恵昭著「手の刺激・健康・長寿術」、大熊茅楊著「ズバリ!病気は手でわかる」、王晨霞著「掌で病気がわかった」などは病気の予兆だけでなく、治療にも役立っている。

3)足に出る予兆・・・顔や手ばかりでなく足の裏にも病気の予兆が出る。その一部の文献を紹介すると。
柴田和徳著「足心道」、五十嵐康彦著「足のウラ反射帯健康法」、安東春樹著「足裏のツボ健康法」、柴田當子著「足ツボ健康法」などがある。
中国の漢方には、経絡とかツボによる気の流れと病気を関連づけた医療体系がある。今から10年ほど前に日本でも足ツボマッサージが流行ったことがあった。足裏のツボを押して、あなたは胃が悪いとか、肝臓が弱っているとか言われる。足のウラにはこれら臓器の経絡が通っているから、ツボがあるのである。他に色とか、ふくらみも見て、予兆を判断できる。

4)骨格の歪みからみた予兆・・・姿勢の悪い人は長生きできないと言われている。二本足で歩く人間の宿命見たいもので、どうしても骨格が歪んでしまう。それが病気を呼ぶ。その一部の文献を紹介すると。
磯谷公良著「予防医学」、徳永耕二著「難病を治す背骨療法」、棚田次雄著「背骨ポキポキ健康法」、甲田光雄著「背骨のゆがみは万病のもと」その他多くの先生方の著書がある。
交通機関の発達と自動車の利用で、歩かなくなり、運動不足で、体力が低下した結果、足首の故障、膝関節の歪み、股関節がずれるなどして、その影響が上半身の腰椎、胸椎、頚椎へと波及してゆき、椎骨の間から出ている脊髄神経もマヒして、内臓の機能低下を招く。西式健康法ではこれら骨格が歪まないようにと、金魚運動、合掌合蹠法、木枕を薦めている。

5)その他の予兆・・・ドイツのチール医師の眼(虹彩)診断法、フランスのノジエ医師の耳介(ツボ)療法、ヘッド氏の脊髄神経通過過敏帯による予兆診断法もある。

4. まとめ
「予防に勝る治療法なし」と言うから、前述の予兆がないか一度チェツクしてみては。気になる点があれば、直ぐに医者の診断を受けることが必須である。また体に関する正しい知識を得て、食を正し、体を鍛錬するという基本に対して、軌道修正すべき事がないだろうか。

おわり

ベジタリアン(菜食主義者)が増加  By 豊岡 倫郎 氏 2023-2-27

1.ベジタリアン(菜食主義者)が増加中

ベジタリアンというと、限られた人の食のように聞こえるが、ここ10年ほどで、世界ではベジタリアンが増加の一途をたどっている。何故だろうか。

2.ベジタリアンとヴィーガンの違い

ベジタリアンとは肉や魚類を食べず、野菜、豆類、穀物などの植物性食品を主に食する人達のことで、ヴィーガンとはあらゆる動物性食品を避けて、卵、乳製品も摂らない厳格な菜食主義者をいうが、また動物を苦しめないために、動物製品の皮、絹、毛、など身に着けないという、完全菜食主義である。なおベジタリアンには、食事制限がゆるい魚や乳製品、卵などを食する幾つかの段階に分けられたセミベジタリアンも存在する。

3.世界の国別ベジタリアン(ヴィーガン含む)人口の推定比率

インド 28%、台湾 14%、ドイツ 10%、カナダ 9%、イタリア 7%、
イギリス 5%、フランス 4%、アメリカ 7%、日本 2% となっている。

なおインドは人口14億の80%がヒンズー教で、宗教的意味合いから、比率が高いのである。一方日本は仏教の伝来以降、天武天皇(680年代)の御代に,殺生肉食禁止という詔勅が出てから、肉食をしない時代が約1300年続いたが、明治時代に入り福沢諭吉らの肉食礼賛論が肉食の普及に火を付けた。そして戦後入ってきた民主主義、経営管理、生産・品質管理などと共に、栄養管理面でも、高カロリー・高脂肪高蛋白の欧米食に慣らされて、洗脳されてしまった。今も肉を食べれば元気になる、スタミナが付くと思っている人がいる限り、日本のベジタリアン人口の比率は低いままだろう。

4.今なぜベジタリアン(ヴィーガン含む) が増えているのか

 その理由として考えられることは、

1)健康を左右するのに食生活が重要であり、肉食がガンや生活習慣病の元凶で
 あるということを一般の人にも認識されてきた。即ち健康志向の面から。
今回はこの問題についてのみ検討する。

2)動物の飼育に対する配慮や動物実験の残酷性などからの動物愛護面から。

3)畜産における温室効果ガス排出や畜産のための森林破壊などによる環境保全
の面から。

5.ベジタリアンの歴史 

1)ベジタリアンという言葉はイギリスベジタリアン協会が発足した1847年に
初めて使われた。またヴィーガンは1944年にイギリスでヴィーガン協会が創設されたときに使われたのが始まり。
このように菜食への関心は今に始まったことではない。

2)日本では当時ヴィーガンという言葉は使われていなかったが、桜沢如一氏が提唱したマクロビオティックがある。戦前、戦中、戦後と激動の時代に、玄米を主食にし、野菜や漬物などを副食として、季節、食物、身体の陰陽論の「無双原理」をもとに、食材や調理法のバランスを考えた食養である。門下生の久司道夫氏がアメリカでマクロビオティックを広め、健康推進に貢献して、政府に認められて、その資料がスミソニアン博物館に収納されている。現在は日本CI協会として活動していて、多数の実行者がいる。

3)西勝造氏が自らの体験と東西の健康法を調べ編み出して、昭和2年に西式健康法を公表した。人間が本来持っている自然治癒力を引き出して病気を予防・克服していこうとする考え方から、皮膚、栄養、四肢、精神の四大原則を基にして健康が成り立つているとする総合的健康法である。その基本のひとつの食事療法には玄米食や生野菜療法がある。この西式健康法を基本にして、自らの闘病生活の体験と50年間の臨床治験から断食少食玄米生野菜食中心にした西式甲田療法を完成させたのは、甲田光雄博士である。著書「生菜食健康法」の中の現代医学から見放された患者の治験例を読むと、現代医学の盲点として、食事療法、運動療法の不完全さに気付く。

4)二木謙三博士が玄米菜食を提唱した。東京大学医学部卒。もと東京大学医学部教授、93歳で死去。昭和30年に文化勲章受章。玄米食の普及に貢献した。著書に「健康への道」がある。

6.ベジタリアン(ヴィーガン含む)に抱く不安とは

その不安とは、栄養不足にならないだろうか、健康を維持して、無病長生できるだろうかであるが、そんな不安に答える事例を示すと。

1)静岡県三島市の竜沢寺の僧侶14名の健康調査をしたところ、1日当たりの摂取カロリーが1436キロカロリ―に対して、計算した消費カロリーは2204キロカロリーだった。これでは差引き768キロカロリーが不足している計算になるが、何年も皆元気に修行している現実がある。

2)日野原重明博士は元聖路加国際病院の院長。2005年文化勲章受章。105歳で死亡。1日当たりの摂取カロリーが1213キロカロリ―に対して、計算した消費カロリーは1725キロカロリーだった。差し引き512キロカロリー不足。ただしベジタリアンではなかったが長寿を全う。

3)森美智代先生は鍼灸師として、治療と健康指導に専念。1962年生まれ。難病の脊髄小脳変性症を西式甲田療法で克服して以来、1日に青汁150ccとビール酵母、海藻、ビタミンC、そして水分は柿茶と生水だけの生活を約30間元気に活動している。

このような例はほかにも沢山ある。これらの事実を誰も否定出来ないし、現代医学の医学や栄養学では説明がつかない現実があるにもかかわらず、更に研究して社会に、医学に生かそうとする機運は見当たらない。

7.ベジタリアン(ヴィーガン含む)の効能

1)アメリカで1977に公表された食事と健康に関する通称「マクガバン報告」によって、国民が反省したことは、今までの肉食中心の食事があらゆる病気の元凶となっていたことを認識したことだった。それ以降政府を始めとして、いろいろの機関が食事改善や菜食を推進してゆき、その効果を感じ取ったのである。要するに生活習慣病が減ったのである。アメリカでは数年前からガンに罹る人は減ってきている。ところが日本ではいま年間約100万人の人がガンに罹っている。

なお日本で今やっと肉食が大腸ガン、乳ガン、前立腺ガンの原因だと言われだした。

2)ガン以外にも心筋梗塞、脳梗塞、動脈硬化、高血圧、糖尿病、痛風、脂肪肝、アレルギー疾患などが肉食、牛乳、乳製品、卵、砂糖などの大量摂取によって発症に関係しているが、ベジタリアンには無縁の病気ばかりである。

3) ベジタリアンには肥満の人はいない。また食物繊維を豊富に摂れば便通もよくなる。肌もきれいになる。

8.まとめ

今日本は1億総半病人列島と言われている位病人が多い。この歯止めは食生活の改善しかない。しかし「食は現代医療を超えた」にもかかわらず、日本の医学界は食事療法の重要性を無視している。欧米の至る所のレストランでは、ベジタリアン用の食事が用意されている。日本の医学は食事療法の面で20年以上遅れていると言われている。     

おわり

続 日本人の食と病気の変遷あれこれ(前回からの続き) By 豊岡 倫郎 氏 2023-1-30

前回からの続き

9.安土桃山時代(1500年代後半から)

 群雄割拠の戦国時代に入ると、各地に現れたのは、武力、知力に優れた武将たちであった。領地をめぐり、闘争が繰り返されていった。1568年織田信長が上洛するまで続いた。その後豊臣秀吉が1590年に天下統一をする。この時代医学の進歩はあまり見られなかった中で、僧から医師に転身した曲直瀬道三(まなせどうさん)は東西の医学の文献に通じ、陰陽五行説に基ずく陰と陽のバランスのとれた食事を、日本の土地で採れる米、魚、大豆、野菜をすすめている。そして「養生は与えられた天寿をまつとうし、生を完成させるために必要なのだ」と言っている。信頼を得て、足利義輝、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、毛利元就、明智光秀などに治療を施している。戦国武将の、上杉謙信48歳で脳出血、武田信玄52歳で胃がん、毛利元就74歳で、死因不明、豊臣秀吉61歳で、死因諸説あり、加藤清正42歳で梅毒で死亡。

この時代、千利休が茶道を確立して,懐石料理が生まれ、そこには「一期一会」の精神が生かされている。一期一会とは、その場その場の出会いを大切にする、という意味である。味噌や醤油の製造がほぼ完成した。

1543年に鉄砲伝来、1549年フランシスコ・ザビエル鹿児島に上陸し、ポルトガル、スペインと南蛮貿易が始まると、野菜・果物類では、スイカ、カボチャ、玉ねぎ、サツマイモ、ジャガイモ、トマト、ホーレン草、イチジク、ブドウが国内で栽培され始めた。天ぷら、がんもどきの油で揚げる調理法も生まれた。お菓子では、カステラ、金平糖、ビスケット、パンが伝えられた。鉄砲、火薬、毛織物、絹糸、香料、白砂糖も入ってきた。

10.江戸時代(1603年から)

 1600年関ヶ原の戦いで勝利した徳川家康は江戸に幕府を開いて、285年間続いたその間に、15人の将軍が入れ替わった。

 家康の健康法は、普段は麦ご飯に、みそ汁、おかずが1品か2品で、イワシの丸干しや煮付けをよく食べた。加藤清正や前田利家は玄米ご飯を食べていたと記録に書いてある。当時の武士は麦ご飯か玄米を食べていた。白米に比べて玄米は栄養素が豊富で、カリウム、マグネシュウム、鉄、ビタミンB1,B2、食物繊維が抜群に多いから、またよく噛んで食べていたから、健康効果があつた。

因みに家康は73歳で亡くなった。側近として健康アドバイをしていたのが、107歳まで生きた天海僧正だった。家康にすすめたのは粗食で、粗末ではなく、飾らない食事のことで、その土地の、新鮮な食材を使い、あまり手を加えずに、食べるように助言した。家康が体調を崩したときは、納豆をみそ汁の中に入れたものを食べさせたという。家康の死因は鯛の天ぷらによる食中毒と言われているが、胃か食道などの消化器ガンという説もある。

 戦争の心配もなくなり、太平の世となったこの時代は、食べて体を作ることから、食べて楽しむ時代に変化してゆく。この変化が今までなかった病気を発生させた。食事の枠組みは、米を主食とし、副食は魚や野菜類を食べるという、米中心の食事方法が定着した。しかし玄米ではなく、白米を食べ始めたために、当時「江戸わずらい」と呼ばれた「脚気」が流行し始めたのである。3代将軍家光は47歳で亡くなり、4代家綱、13代家定、14代家茂が脚気で死亡している。

 そして1日に従来は2食だったのが、江戸時代中ごろからは、3食が一般的になった。だから1日3食の歴史はわずか300年しか経過していないのである。そば、てんぷら、握りずし、ウナギなど色とりどりと増えて、店屋、屋台での外食することも増えた。江戸末期には、江戸の町に蕎麦屋が3760軒、すし屋が7000軒以上あった。うどんは好まれなかつた。

 この時代には社会制度も代わり、士農工商という身分制度が出来たが、唯一の例外が、医師だった。誰でも何年も修行して、師匠の許可を得れば、医師になることができた。医師は頭をそり、僧の姿をしいた。治療の中心は、漢方薬と鍼で、大陸の伝統医療に日本の風土、体質に合わせた独自のものが発展した。当時江戸の人口は1000万人くらいで世界一になっていた。人も増え、交流も盛んになると、天然痘、はしかが流行、子供の死亡率が高かった。南蛮貿易と共に梅毒が日本に入ってきて、罹る者も出てきた。蘭学を長崎で学ぶ医師もいて、全国から医学を志す人が師匠の門をたたいた。福沢諭吉も緒方洪庵の門下生だった。

 1713年に「養生訓」を書いた貝原益軒は大学者で、50年間に98部、247巻の書物を著わした。内容には、「命あることに感謝して、節度お守り、旬のものを、脂っこくないものを食べ、腹八分にすること。また病気でない時こそ病気のこと思え、健康を過信せず、予防を心がけるべきだ・・・」と。1774年に杉田玄白、前野良沢が「解体新書」出版している。ドイツ人が書き、オランダ語に訳されていたものを、苦労して、日本語に訳したもの。1804年和歌山の医師華岡青州が世界で初めて麻酔薬を使って、乳がんの手術を行った。有吉佐和子が小説化し「華岡青州の妻」書いている。

11.明治時代(1868~)

 新政府は、当時医学、薬学が進んでいたドイツから明治4年にドイツ人教授を迎え入れ、西洋医学教育を開始した。1876年に東京医学校の教授として招かれたエルヴィン・ベルツもそのひとりで、29年間滞在して、日本の医学発展に貢献した。逸話のひとつに、こんなのがある。草津温泉まで人力車で通っていた時、車夫に、お前は息も切らさず、元気なのは、何を食べているのか。車夫は、玄米とたくあんですと、答えると、肉を食べよと、勧められて、食べたところ、疲れて車が引けなかった、という話。草津温泉にベルツ記念館がある。

 明治28年政府は国家試験に合格して、西洋医学の免許を持たない漢方医は医療行為を禁止された。明治から大正にかけて、コレラ、赤痢、天然痘、腸チフス、結核が流行して、多くの人が亡くなった。日本でも大正7年からスペイン風邪が流行して、38万人が死亡している。明治6年に天然痘の予防接種が義務化されている。明治中頃から末期にかけて、注射器、顕微鏡、X線撮影機が輸入されて、医療技術も進歩してゆく。

明治27年日清戦争が、明治37年には日露戦争が勃発。この両戦争において、陸軍では脚気で31800人の兵士が死亡した。一方海軍では軍艦、龍譲と筑波の乗組員709人の内、死亡者25人だった。この件に関して脚気論争が起きた。陸軍の軍医総監の森林太郎(後の森鴎外)は脚気菌による感染症だと判断した。一方海軍の軍医総監の高木兼寛は食事を白米から麦飯やパンに変えた為に、脚気発生防いだ。森の判断ミスで何万人の兵士が戦わずして、白米で命を落とした。その後高木は慈恵医大や初めての看護学校を創設した。

12.大正時代(1912年~)

 都市部では食の多様化が進んで、牛鍋、カツレツ、カレーライス、トンカツ、コロッケ、ビール、チョコレート、キャメル、バター、牛乳など洋食が普及し始めた。福沢諭吉は咸臨丸に乗って、アメリカへ渡航して、アメリカ人の食事を体験して、日本人の体格にコンプレックスを持ったのか、帰国後に肉食と牛乳をすすめた。学問のすすめならぬ肉食のすすめだった。

 アメリカでは1977年のマクマガン報告による肉食の害を認識し、政府は食生活の改善を進め効果を上げた。一方日本では欧米崇拝の機運が食生活にまで及んだ。食の欧米化は日本人の風土、体質、食性を無視するもので、やれスイーツだ、焼き肉だと、浮かれて、暴飲暴食を止めない限り、病人は減らない。歴史の教訓が生かされていない。2013年和食が日本の伝統的な食文化として、ユネスコに登録された。今の高脂肪、高蛋白の高栄養食が決して健康をもたらしていないことを認識しないのは、何故か。子供の時の学校給食のパンと牛乳で洗脳されたのだろうか。イギリス、ドイツ、フランス、アメリカなどの子供はその国の伝統食を今でも食している。    

おわり

日本人の食と病気の変遷あれこれ By 豊岡 倫郎 氏 2022-12-26

1.長寿国の日本はどうして生まれたのか

2013年12月に日本の和食が「日本人の伝統的な食文化」として、ユネスコ無形文化遺産に登録された。世界で長寿国として、一、二位を争っている日本には、伝統的な和食が世界に認められたからだろう。そこで日本人の食の歴史を振り返ってみて、温故知新としたい。

2.食と病気の歴史

1)縄文時代の日本最古の遺跡

日本列島に人が住み始めたのは、島根県にある遺跡から12万年前頃の石器が見つかっている。

これが日本最古の遺跡と云われている。縄文人が大陸から日本に渡来したのは、1万8千年前から3万8千年前という。その頃の代表的な遺跡に青森県の三内丸山遺跡がある。主食はクリ、クルミ、ドングリなどの木の実と魚介類であった。人口は約26万人くらいだったらしい。

2)弥生時代に稲作の伝来

縄文時代に續き、弥生時代が紀元250年頃まで続くが、稲作はこの時代に九州から、近畿、東北地方に広まっていった。人口は約60万人位と推測されている。有名な遺跡に吉野ケ里遺跡、登呂遺跡がある。

紀元前221年に中国では秦が中国を統一して、皇帝として始皇帝か登場した。その時期に噂として広まっていたのが、「東の海に浮かぶ蓬莱島に不老不死の薬を持つ仙人が住んでいる」と。始皇帝は家臣の徐福に命じて、仙薬を探しに行かせたのである。結論として徐福は中国に戻らなかったようであるが、日本には今も徐福伝説が至る所に残っている。佐賀、鹿児島、宮崎、三重、和歌山、山梨、京都、愛知県など沢山あり石像まで建てているところもある。

3)古墳時代(西暦250~)

魏志倭人伝は西暦290頃に書かれたもので、そこには、この頃には稲作をして、魚や野菜を食べていたと記されている。邪馬台国の卑弥呼の存在の記述がある。なお邪馬台国がどこにあったかは今も謎のままである。倭の人は性格が折り目正しく、大変長生きで80歳あるいは100歳まで生きる、と書いてある。当時の日本人が長寿であるという記述は、五世紀に中国で編纂された「後漢書」にも書かれているという。

鉄製の農具が発達して、米以外にもアワ、ヒエ、小麦も作られた。外に小豆、大豆、カボチャ、大根、瓜なども栽培された。結核が弥生時代に大陸から入ってきて、この頃の人骨から多く罹った人がいたことが判明した。538年百済から仏教伝来。

4)飛鳥時代(592~710年)

645年大化改新。天然痘が大陸から入ってくる。鍼灸,按摩、呪術が大宝律令に記載されている。マラリヤ、ハンセン病、チフス、赤痢など発生していて加持祈祷盛んになる。約60種類の薬草が使われる。675年に天武天皇が「肉食禁止令」を発布する。殺生を禁じる仏教の教えによるものだったのか。ただし野生のイノシシやシカは食べることが出来た。700年文武天皇が税として、蘇(そ)作り命じる。これは乳汁を加熱濃縮させた乳製品で、薬や神饌としても使われた。

5)奈良時代(710年~793年)

わずか83年間だが、天然痘が大流行し、大仏や国分寺を建て国家の安寧と民の幸福を祈願した。飛鳥時代からこの時代の貴族は牛乳を飲んでいたし、白米を食べて脚気になる人もいた。

奈良時代の医療は、仏教伝来と共に僧侶が、韓医方や随・唐医方の医学知識をもたらしたことで、僧侶が医師を兼ねていた。鑑真や弓削道鏡も朝廷内で医療に才能を発揮している。

6)平安時代(794年~1185までの約390年間)

808年に日本最古の和薬の処方集「大同類聚集」全100巻が典薬頭の阿部真貞と侍医の出雲広貞によって選集された。これは全国各地の神社や豪族に伝わる処方を症状別に書いたもの。更に 984年に日本最古の医学書、「医心方」(いしんほう)が編纂された。これは宮中医官であった鍼博士の丹波康頼が其の頃日本にあった203種の中国の文献から選集したもので、全30巻、医師倫理・医学総論・各種疾患に対する療法・保健衛生・養生法・医療技術・医学思想・房中術などから構成されている。漢文で書かれていて、全30巻から成る。この本は現在国宝となっている。おでき、腫れものの治療にヒルを用いていた記述がある。この時代、寄生虫のサナダムシがお腹に湧く人も多かった。なお俳優の丹波哲郎は丹波康頼の末裔に当たる。これら二つの選集を槇佐知子女史が独学で全訳している。

時の太政大臣として権勢を振るった藤原道長は糖尿病を患った時に、のどが渇き、葛根を飲んでいたという。しかし病気が進行して、目が見えなくなり、10年あまり苦しんで亡くなったという。源氏物語の主人公のひとりは、藤原道長がモデルといわれている。当時の貴族たちの最期の拠り所は信仰で、やたらにあちこちに仏堂が造営された。そして活躍したのが加持祈祷を行う陰陽師だった。占いを行う人も朝廷の役人として認められていた。貴族の食事は贅を尽くし、接待料理として大饗料理が形成されたが、下級武士は品数が減り、一般庶民になると、質素で麦、アワ、キビ等の雑穀が主食の一汁三菜だった。平安時代の後期になると、天然痘、マラリヤ、赤痢流行する。平清盛がマラリヤで高熱を出して亡くなったようだ。

7)鎌倉時代(1200年代)

この時代に入ると、貴族社会から武家社会に変わって、大陸から留学していた僧侶たちが医学資料を持ち帰り、仏教が大衆に広がり、僧侶が医師として活躍した。武家出身の僧の梶原性全は大陸の医学書を基にして、全50巻からなる「頓医抄」(とんいしょう)を書いている。その中では、「病気を怨霊や神仏のせいにはしていけない、必ず理屈がある筈で、体の構造と働く仕組みを理解する必要がある」と。更に「慈悲の心を持って行えば、たとえ技術がつたなくても、効果があるものだ。欲深く、いつくしむ心のない者が広い知識を持ち、特効薬を山ほど用いても、効くはずがない」とも書いている。

もうひとりこの時代に、鎌倉極楽寺の僧の忍性(にんしょう)がいる。赤痢が流行したこの時代に、病人や貧しい人、孤児らの救済に奮闘した人物で、日本の仏教史上でもっとも衆生救済に尽くした僧とたたえられている。

他にも栄西がいる。栄西は中国に二度留学して、日本にお茶を広めたことで有名であるが、「喫茶養生記」を書いている。この本の中で「健康の基盤は5つの臓器、即ち肝、心、肺、腎、脾がバランスよく働くことである。そのためには、夫々の臓器に対応した味を持つ食べ物を適切に摂取することが大切である」と、食養生を重視している。禅僧による精進料理が広まった。また武士による本膳料理が形成された。これは料理を乗せた一人用の善がいくつも客前に並べられるのが特徴で、二汁五菜が定型で贅沢なものだった。

8)室町時代(1300年代) 今まで一日の食事の回数が2回だったのが、3回になり、品数も増えてきて、主食は玄米の炊いたものとおかずは魚類や野菜の煮物、漬物、梅干しなどを食べていた。味噌や醤油も作られるようになった。昆布だしや鰹節出汁、酢が使われるようになった。大陸との貿易も盛んになり、砂糖が入手しやすくなり、和菓子が作られた。

1467年京の都で応仁の乱がおこり、11年間続き、当時地震、台風、噴火、大飢饉が連続的に起こり、京都だけで8万人以上が亡くなっている。

次回へ続く

(続) 日本人の間違った健康常識が病気の元 By 豊岡 倫郎 氏 2022-11-29

1.(続)間違った健康常識とは・・・前回の11項目に引き続いて解説する。

12)朝食を抜くと体に良くない。朝食を抜くと、頭脳の働きを悪くし、活力が抜けてしまう、肥満を招くから、3食しっかり食べなさい。
  →これに対して、朝食抜きの2食主義の人達の理論的根拠がいくつもある。

  まず午前中は排泄の時間である。体の生理の法則によれば、午前4時から12時までは排泄の時間帯である。腸や腎臓は体内の便や尿を
  排泄するために活動する時間であるから、空腹が良い。そして昼の12時から20時までは、食物を摂り、消化、吸収の時間帯である。
  夜の20時から4時までは、代謝によって細胞の入れ替わりの時間帯である。代謝とはある物質が化学変化して、全く違ったものになる
  ことである。この代謝を阻害する行為は夜食と睡眠不足である。

  人間の歴史は飢餓の連続で、体は対応して、飢餓に強く出来上がっている。少食になると、体内の眠っていた遺伝子も発現して、
  病気にならず、長寿となる。実際に世界のいろいろな研究機関で、少食にすることで、アカゲザルやラットの長命化の実験が報告されて
  いる。日本でも断食、少食健康法で有名な甲田光雄博士の多くの著書でも、例えば「朝食を抜くと病気は治る」マキノ出版発行で多くの
  臨床報告が記載されている。

  ただし朝食抜きの2食にするなり、少食にするときは、食べ物の質を吟味することが大事である。ただ栄養があるとか、これだけの
  カロリーを摂らねばと、こだわってはいけない。必要なものとは、生命力が有り、ビタミンやミネラルが含まれているもの、即ち主食は玄
  米、生野菜汁、大豆製品、海藻、ゴマは欠かせない。これが甲田光雄博士が治療食として、患者たちに勧めた食事である。普通の保険食
  では、加えてキノコ、小魚、青魚、根菜類、みそ汁などである。

  しかし現実はどうだろう。やれグルメだ、スイーツだと浮かれて、ハンバーグ、焼き肉、ラーメン、ギョーザ、パスタ、スパゲッティ、
  白いご飯、白いパンに加えて、間食、夜食の過食が続いている。これでは生活習慣病が減るどころか、増加しているのも当然である。

13)お茶にはカテキンが多く含まれていて、ガンを予防する。→カテキンとはタンニンの一種で、抗酸化作用が有って、ガンを予防する
   効果があると云われている。この話の発端は埼玉県立がんセンターが1986年から11年間に、県内に住む40歳以上の男女8500人を
  対象に疫学調査を行った報告にある。それによると緑茶を一日に三杯飲む人の発ガン率を1としたら、10杯以上飲む人は0.54で、
  約半分だったという話からきている。

  ところが、その後東北大学医学部の川西正裕教授のグループは、緑茶に含まれる約40倍のカテキンを細胞に与えると、通常よりも1.5倍
  ~2倍DNAが傷つくことを報告している。

  お茶にはカフェインが含まれている害として、不眠症、不整脈、脱水症状、胃の炎症、交感神経昂進などの弊害が出る。お茶はアルカリ性
  の為に、胃液がアルカル性に傾き、ピロリ菌を増やすことになり、お茶を沢山飲むことが、必ずしもガン予防につながるとは
  考えられない。

14)電子レンジを使って料理すると、手軽で便利である。→確かにその通りである。しかし電子レンジで処理したものは、食品が持っている
  生命力を失くし、栄養価、酵素、酸素を失い、味も変わる。脂肪分は過酸化脂質に変わる。生命力を失ったものは命の糧とならない。

15)野菜は煮て食べると、嵩張らないし、柔らかくなり、多くの量を摂取できる。→確かに日本人の野菜摂取量は少ないと云われている。
  しかし西式甲田療法で多くの難病患者の治療に貢献した甲田光雄博士が採用していた野菜の摂り方は、5種類以上を混ぜた生野菜汁である。
  その訳は生の野菜には生命力がある。ビタミンやミネラルが変質しない。ドロドロにすり潰せば、嵩張らないし、食べやすい。
  生きたものは生きたものに養われる、これが生物界の大原則である。

16)ヨーグルトや乳酸菌飲料はお腹の調子を良くしてくれる。→ヨーグルト飲料が一般に普及してからもう60年以上経った。特に最近は
  色々なメーカーが新製品を開発して、「○○に効く」と謳って、その特徴を宣伝して、競争も激しい。あれこれ飲んでいる人も多い事
  と思う。

  ヨーグルトとは牛乳に乳酸菌や酵母を混ぜることで、発酵させたものを云う。最近は牛乳を使わずに、植物性の豆乳などを使ったものも
  出回っている。

  そこで本当に乳酸菌飲料は腸内環境を良くしてくれるものだろうか。主に大腸には約1千種の100兆個の細菌が生息しているという。
  その内容は善玉菌が2、3割、日和見菌が6,7割、悪玉菌が1割程度で、バランスを保ちながら、腸内環境を良好な状態にしている。
  ところが腸内環境に良くない影響を及ぼすもの、甘い物、肉類ばかりを食べていると、悪玉菌が増えてゆく。

  ところで製品基準があって、乳酸菌飲料が製品1ミリリットルあたり、1千万個以上含まれていないといけない。そこで乳酸菌飲料メーカー
  は善玉菌を増やすことが出来ると云って、例えば乳酸菌が200ミリリットルのカップ1杯分では、1千万個×200ミリリットルで、
  20億個になる。しかし腸内の善玉菌の数を100兆個の25%として、計算すると、25兆個生息していることになるから、そこに
  20億個の善玉菌を摂取しても、その比率は0.008%にしか過ぎないのである。新しく乳酸菌を摂取しても、数と質の種類によって、
  腸内環境をどれだけ改善してくれるか疑問符が残る。また人それぞれ食生活が異なるし、どんな乳酸飲料がその人の体に合うかも
  判らないし、菌が腸に定着しないという面もあるから、未知数なことが多い。そもそも日本人には伝統的な味噌、醤油、粕漬け、
  糠漬け類が地方毎に存在し、食されているから、伝統食を無視できない。そもそも腸に悪い、悪玉菌を増やす甘い物、肉類の過食を
  止めることが大切な筈。

17)糖尿病や高血圧などの疾患の人には運動不足解消の為に、1日1万歩の散歩が良い。→現代医学の治療法に確たる運動療法や食事療法
  のマニュアルは持ち合わせていない。これが現代医学の治療の盲点となっている。

  家庭電化、自動車の普及、農場や工場での機械化などで、現代人は体を使うことが少なくなった。そして運動しない人も多い。
  長寿者を調査すると、皆、体をこまめに動かす生活をしている。運動不足は肥満を招くだけでなく、血流も悪くなるし、筋肉も退化
  するし、内臓の働きも低下するし、骨格も歪んでくるし、酸素不足にもなるし、神経のバランスも崩れるなど、その弊害で加齢と共に
  病気の発症を招く。ただ散歩をしなさい位の運動でどれ位効果が出るのだろうか。

  英語の比較級に例えるならば、散歩はGood、Better、Best のGoodの程度の効果しか期待できない。やるならBestなことを実行
  したいものだ。西式健康法では血流を良くするための毛管運動、骨格の歪みを矯正する金魚運動や合掌合蹠法が有るし、古来インド発祥
  のヨガや中国の気功術、日本では大正5年に創設された自彊術体操は今でも多くの人が実践して、健康維持だけでなく、療法として成果を
  上げている。私は28年間、この自彊術体操を毎朝15分間行っている。その効果は有酸素運動、必要な筋肉の維持、骨格の矯正、
  血流アップ、酸アルカリの調和、自律神経の平衡、経絡の刺激し、上下、左右、前後の3次元の方向に体をほぐしてくれる。
  しかし西式健康法や自彊術体操がある事を医者達は知らない。
  

2.まとめ

1)「無知は死を招く」という。2回にわたり、17項目の間違った健康常識について、説明したが、体に良かれと思って実行していることが、
  逆に命を縮めていることの無いようにしたいものだ。

2)日本人には伝統的な和食がある。これが長寿国の秘訣である。欧米の高脂肪,高蛋白食の過食に走っている現実を反省しなくてはならない。
  これでは生活習慣病は増加するばかりである。何故か、日本の現代医学の医療体制は食事療法を取り入れないのだろうか。 

おわり

 

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